小説家、榎木洋子の日記。仕事に関するもの、 そうでないもの。
廃墟の植物園で……の後書き
先日のツイッター小説、こんな思考と作業の末に仕上げました。
という試行錯誤の過程を書いてあります。
小説をどんな風に考えながら書いているか、興味ある人は読んでみて下さい。

やっぱ長いので続きからにしてあります。


*****************************

まずコンセプトが恋愛だった。忘れそうだったけど恋愛だった。
恋愛なら悲恋よりハッピーエンドがいい。人が読んで楽しい方がいい。
お題が、深夜の廃墟・鳥・疑う・だった。

始め舞台は廃墟の植物園でなく工場にしてた。廃墟だったら工場のがありそうって思ったし。
けど。
ロマンがない。
よって、つぶれて廃墟の植物園なんてそう無いよ、フッ。という現実をうっちゃってロマンをとりました。ともかく、天井から星空見せたかったんだ。
でも雨が降ってた設定だから、天井壊すと雨漏りでその下濡れてるし。そんなとこに女の子座ってるの変だし。主人公も座らせるつもりだから、困るし。それに対し不自然じゃないよう理由書くの面倒だし。
じゃ屋根ガラス(透明)にしよう。でも工場で透明ってしっくり来ないなーと考えていって、植物園ならありそうかもって落ち着きました。
 その後手こずったのはツイッターって場所。一回140字の制限。文の途中で次に分かれる嫌だから140字以内で多少とも区切らせたい。と、同時に長いとTL占領して申し訳ない。
長くしちゃダメだってことで、書いても入れなかった140字分がいくつもある。
一部はその精神であちこちつまんだ。
二部はつまみきれず、やや締まりが足りない。

書きたい事をただ、だらだら書くのではなく、書きたくても話全体としてなくても話が通じると思ったら潔くポイする方がいい。間延びするともたついて、読む方にストレスたまるから。
実は主人公が家に帰ってママに怒られてる140字がある。入れるとどうもテンポ悪くなるって思えて、話通じるし、いいやってことでポイ。
第一部の最後で、十歳の主人公と女の子は会話してケンカをする所も書いた。
書いてから、話が延びるし、一部の前半の雰囲気に似合わないと思ってポイ。
女の子は真っ黒に日焼けしてお姉さんにちっとも似てないってミスリードの言葉も入れるはずだった。その言葉とミスリードするって誘惑にぐらついたけど、ポイ。

大きくなった主人公と女の子は、伯母さんに最初は、おばあちゃんの畑で取れたトウモロコシを台所で茹でるの罰を言い渡された。間を割るのも団扇じゃなくトウモロコシ。それはそれで絵として面白いんだけど……。
台所で会話より夏の空の下、歩きながらの方がシーンとして見栄えするし、男の子がスイカを持ってあげるって辺りが私的にもグッと来たので書き直した。
自分で省いても話し通じると思うけど、譲れなくて入れたシーンは、二部のママの実家に戻って外の水道で手足洗って、ホースから水飲むシーン。どうしても入れたかった。だって性格分かるし、かっこいいよ。作者の萌えポイント(笑)。

 白いワンピースの綾ちゃんは、本来もっと情報書いてもいいんだけど、あえて無し。あの子がどうしてまた植物園に来たのか、書かなかった。けど、多分読んだ人は何となく想像すると思った。彼女の行動が彼女の気持ちを現してる、ハズだから。
 白い鳥の正体? も綾ちゃんか主人公に触れさせたかったけど、最後で入れられる雰囲気じゃなかったのでポイ。気にした人は、ひょっとして? って自分で想像するだろうし、気にならなかった人はそのままスルーだし。ちなみに言う台詞としては「あの白い鳥は、亡くなったお姉さんの心だったりしてね」です。
 でもそんなん入れなくてもいいや。白い鳥には最後に綾の後ろを飛んでいくって、重要なビジュアルイメージを担ってくれたんだから。ありがとう、鳥!

 最後に猯れ星がお盆で帰って来た人の魂瓩力辰呂發舛蹐鵑佑賃ぁですが、1部を書いた後に、フォロワーさんから、「実際にお盆前はペルセウス座流星群のピーク」と教えていただいて、なんて偶然、だったらいっそお話に組んじゃえ、と、二部最後の台詞に使わせて貰いました。まあ、流星群があるんなら、毎年流れ星バンバン見放題だっていう……。今年は沢山とかいってる場合じゃないっていう(笑)

 そして一部と二部の発表に間一晩おいたのは、読んだ人に続きどうなるんだろう? って考える楽しみを味わってもらいたかったのと、主人公が会ったのは妹では? って仕掛けに気付く可能性(時間)をおきたかったから。
 「妹」かもって直感して、二部でそれで正解と分かったら余計に面白くなるし、気持ちいいかと思って。

 以上、後書きってより、小説かき上がるまでの頭の中でした。
 だって9月末に小学館のラノベの新人賞〆切じゃない?
 なんか参考になればいいじゃない?
 ところでこの小説に最初につけたファイル名は「鳥と廃墟と疑う僕」です。
 謎めいてていいんだけどこの話にはあわないなあ。
 タイトルつけるの苦手。

執筆時間、一太郎によると12時間49分。
(一太郎でこのファイルを開いていた総合時間)
| 21:00 | 短編の小説 | comments(0) | trackbacks(0) |









 
この記事のトラックバックURL

http://blog.shuryu.com/trackback/9